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マーラー - 千葉フィルハーモニー管弦楽団

ヴィスコンティとマーラー

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この春、マーラーを主人公として描いた映画が公開された(『マーラー 君に捧げるアダージョ』 パーシー・アドロン&フェリックス・アドロン監督、2010年作品。)私は未見だが、見た人の評判を聞くと、概ね良い作品のようである。この映画の音楽は、マーラーの交響曲第10番の第1楽章が主に使われたようだが、映画に使われたマーラーの音楽といえば、まず真っ先に名前が出るのはこの作品であろう。『ベニスに死す』、ルキノ・ヴィスコンティ監督、1971年作品。退廃美、醜さと背中合せの美しさを圧倒的に描いたこの作品では、劇中音楽としてマーラーの交響曲第5番第4楽章が主に使われている。それはまさに、もう一つの主人公ともいえる程の強烈な印象を見る人に残すものだが、映画『ベニスに死す』では、他にもマーラーの音楽が使われている。5番4楽章の存在感(と使用頻度)に隠れがちだが、交響曲第3番の4楽章もまた、ヴィスコンティは、映画『ベニスに死す』に使っている。

グスタフ・マーラー (1860~1911)交響曲第3番 ニ短調

mahler-3-thumbマーラーの交響曲は自然描写の宝庫。例えば鳥の囀りなら、殆どの作品で聴くことができるが、 この〈3番〉がその頂点に立つのは明らかだ。特に、前半の3楽章は、マーラー版の『アルプス交響曲』と言っても過言ではない。それは、以下のような成立事情が深く関わっている。

1891年からハンブルク市立歌劇場の指揮者を務めていたマーラーは、93年から歌劇場がシーズン・オフとなる夏の間を、アルプスの避暑地、アッター湖畔のシュタインバッハで過ごすようになる。旅館に部屋を借り、妹や女友達N.B.レヒナーに雑事を任せて作曲に専念する“夏休み作曲家、マーラー”の誕生だ。

グスタフ・マーラー(1860~1911) 〈葬礼〉

mahler-thumb-120x140〈葬礼〉が完成した1888年まで時計の針を戻してみよう。28歳のマーラーは指揮者として順調に歩み始めてはいたが、作曲家としては暗中模索状態。20歳の時に作曲した〈嘆きの歌〉で「ベートーヴェン賞」に応募したものの落選。カンタータ+オペラ+交響曲の三要素を兼ね備えた野心作は、保守的な審査には正面から喧嘩を売っているようなものだった。その結果、まず指揮者として生計を立てながら、歌曲で作曲家としての道を模索することになる。後に〈若き日の歌〉として纏められることになる14曲の歌曲(1880~91年)や〈さすらう若人(Gesellen)の歌〉(1883~85年)は、そうした背景から生れた。

グスタフ・マーラー(1860~1911)交響曲第10番 補筆5楽章版

mahler-1909時は1909年、交響曲第9番を完成させたマーラーは、少なくとも公的な場面においては、その人生において幾度目かの絶頂の時を迎えていた。1907年に心臓病との診断が下され、一時はひどく落ち込んだマーラーであったが、この頃にはこの病気と上手く付き合っていく術を見つけたようで、作曲・指揮の二つの活動に猛烈な取り組みを見せている。ニューヨーク・フィルとは数多くの演奏会を指揮し、作曲は西洋音楽の一つの到達点と言っても過言ではない交響曲第9番を完成させる。そして、マーラーはこの第9番に留まることなく、そのさらに先を行く交響曲第10番の構想を描き始めていた。また、この年の9月には累世の大作である交響曲第8番の初演を自らの指揮で行い、大成功を納めていた。マーラーのその灼熱のエネルギーは、まさに燦然と光り輝いていたのである。

グスタフ・マーラー(1860~1911)交響曲第9番

失われたユートピアを求めて

20世紀を代表する哲学者・社会学者であるテオドール・アドルノは、また同時に、ベルクに師事して作曲を行うなど、音楽に対しての深い造詣を持っていた人物だった。そのアドルノが1960年に発表した著書『マーラー 音楽観想学』は、難解な内容にも関わらず、折からの「マーラー・ルネサンス」の中で大きな影響を持った書物となった。その中でアドルノはマーラーの音楽に対し、このように述べている箇所がある。

マーラー (1860~1911) 交響曲第2番ハ短調 《復活》

ヘルマン・ベーンによる二台ピアノ版《復活》

mahler-kohut-thumb昨年の5月の話となるが、筆者はピアニスト大井浩明氏の《復活》二台ピアノ版の公演に際してプログラムの文章を執筆したのだが、その時の筆者はちょうど引っ越し準備の真っ最中だったため、手持ちの本を参照することが出来なかった。それらはすべて段ボールの中に入ってしまったからである。そのため、この《復活》二台ピアノ版の編曲者であるヘルマン・ベーンについて十分に調べきることが出来なかったという心残りがあるのだが(この時の筆者の文章は大井氏のブログに掲載されている。インターネット上で「大井浩明 復活」のキーワードで検索すると一番最初に出てくるので、ご興味のある方はご覧頂けるようになっている)、そんなことを思いつつ引っ越しも一段落付き書架の整理が終わったところで、整理の終わった書架から何気なくマーラーに関する本を一冊取り出してページをめくったところ、真っ先に「ヘルマン・ベーン」の名前が目に飛び込んできて、ひどく拍子抜けしたのだった。ヘルマン・ベーン。マーラーの伝記の中では特に目を引く最重要人物というわけでは必ずしも無いのだが、ベーンに注目してマーラー関連の書籍を読むと、割と頻繁にその名前が出てくるということに遅ればせながら気がついたのだった。その名前はリヒャルト・シュトラウスとマーラーの手紙の中でも登場し、リヒャルト・シュトラウスと知り合いだったことも分かる。

 

マーラー (1860~1911) 交響曲第6番 「悲劇的」

drum-thumb映画監督ルキノ・ヴィスコンティの初期作品に『夏の嵐』という作品がある。マーラーに強く魅了されたヴィスコンティは『ベニスに死す』でマーラーの交響曲第5番の第4楽章を使用しマーラー普及に一役買うことになるのだが、『夏の嵐』ではブルックナーの交響曲第7番の第2楽章を使用している。イタリア名門貴族の家に生まれたヴィスコンティにとってオペラをはじめとするクラシック音楽は非常に身近なものであり、その作品にクラシック音楽が使われるというのは特に奇異なことではないのだが、ヴィスコンティの時代、マーラーもブルックナーも今ほど一般的に聞かれる存在ではなかった。ちょっと特殊な作曲家扱いだったのである。

マーラー 交響曲第6番の楽曲解説

alma-thumbマーラーは1897年(37歳)にウィーン宮廷歌劇場芸術監督に就任。01年11月には才媛アルマ・シントラーと知り合い、後に第5交響曲で使われることになる〈アダージェット〉を捧げて心を射止め、翌年3月に結婚。11月には長女が、04年には次女が誕生した。〈6番〉は、こうした幸福の絶頂期03~05年に作曲され、06年5月27日にエッセンでマーラー自身の指揮によって初演された。

もうひとつのマーラー解説 「マーラー記号論」

ヴァイオリンの対向配置

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モーツァルトがマンハイムを訪れた際に書いた手紙に、当時、最高のオーケストラだった同地の宮廷楽団の規模の大きさと充実ぶりを絶賛した文章が見られるのだが、その中に「第1ヴァイオリンが左(下手)、第2 Vn.が右」という配置に関しての記述がある。このヴァイオリンを指揮者の両翼に向かい合う形で置く対向配置は、その後も各地で、ほぼ基本的なフォーマットとして継承されてきた。

第14回サマーコンサート

日程:2002年8月
会場:習志野文化ホール
指揮:金子建志
曲目:

  • ヴェルディ 歌劇「運命の力」序曲
  • ラヴェル バレエ組曲「マ・メール・ロア」
  • マーラー 交響曲第五番 嬰ハ短調

第17回サマーコンサート

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日程:2005年8月

会場:習志野文化ホール
指揮:金子建志
曲目:

  • ワーグナー タンホイザー序曲とバッカナール(パリ版)
  • マーラー 交響曲第十番(クックによる全曲版・金子建志校訂)

第19回サマーコンサート

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日程:2007年8月

会場:習志野文化ホール
指揮:金子建志
曲目:

  • ブリテン 歌劇「ピーター・グライムズ」より《4つの海の間奏曲》
  • マーラー 交響詩「葬礼」(交響曲第二番「復活」第一楽章の初期稿)
  • ブラームス 交響曲第三番

第22回サマーコンサート

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日程:2010年8月

会場:習志野文化ホール
指揮:金子建志
曲目:

  • バーンスタイン ディベルティメント
  • マーラー 交響曲第九番

第23回サマーコンサート

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日程:2011年8月

会場:習志野文化ホール
指揮:金子建志
曲目:

  • マーラー 交響曲第三番

 

 

 

第27回サマーコンサート

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日程:2015年8月2日(日)13時30分開演(12:45開場)
会場:習志野文化ホール(JR津田沼駅前)
指揮:金子 建志
演目:

  • ワーグナー/《パルジファル》第1幕への前奏曲
  • マーラー/交響曲6番「悲劇的」
     (クビーク新校訂版)

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第28回サマーコンサート

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日程:2016年7月24日(日) 13:00開演(12:15開場)
会場:すみだトリフォニーホール 大ホール
指揮:金子 建志
演目:マーラー/交響曲第2番「復活」
合唱:東京オラトリオ研究会
入場料:2,000円(全席自由)