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日程:2025年7月20日(日) 13:30開演(12:45開場)
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金子建志氏のマーラー 交響曲第9番解説 「マーラー記号論」
本稿は、2010年8月開催の千葉フィルハーモニー管弦楽団「第22回サマーコンサート」のプログラムに掲載された曲目解説を再編集したものです。
ヴァイオリンの対向配置
モーツァルトがマンハイムを訪れた際に書いた手紙に、当時、最高のオーケストラだった同地の宮廷楽団の規模の大きさと充実ぶりを絶賛した文章が見られるのだが、その中に「第1ヴァイオリンが左(下手)、第2ヴァイオリンが右」という配置に関しての記述がある。このヴァイオリンを指揮者の両翼に向かい合う形で置く対向配置は、その後も各地で、ほぼ基本的なフォーマットとして継承されてきた。
ラヴェル 管弦楽のための舞踏詩《ラ・ヴァルス》
お蔵入りとなったディアギレフとの共同作業
ラヴェルがバレエ・リュスを主催するディアギレフの依頼に応じて作った作品だが、ディアギレフは気に入らず、バレエ・リュスでの上演はお蔵入り。そこで、ラヴェルは独立したオーケストラ曲として発表する。初演は1920年の秋のこと。すでに第一次世界大戦は終結し志願兵として従軍していたラヴェルの兵役もすでに終了していた。