演奏会情報

第66回演奏会中止のお知らせ

既に政府より発表がありましたとおり、2021年7月12日より東京都に緊急事態宣言が発出されるとともに、千葉県をはじめとする複数の県に公示されておりましたまん延防止等重点措置の延期が決定されました。

千葉フィルハーモニー管弦楽団では、2021年7月18日(日)の第66回演奏会の開催に向けて準備を進めてまいりましたが、今回の政府の決定により、事前練習ならびに演奏会の実施が困難となりました。そのため、苦渋の決断ではございますが、今回の演奏会を中止させていただくことといたしました。

なお、すでにお申込みいただいているチケットにつきましては、キャンセルさせていただきます。クレジットカードでチケットを購入されている方には、ご利用されたクレジットカード会社を通じて、返金手続きを実施させていただきます。

お客様からは、一年半ぶりの演奏会開催に対し、多くの応援のお言葉をいただいておりますが、直前での中止となり、大変申し訳なく思っております。私たち千葉フィルハーモニー管弦楽団一同、平穏な音楽を楽しめる日常が戻ることを願い、次の演奏会に向けて力を蓄えていきたいと考えています。

今後とも、千葉フィルハーモニー管弦楽団をよろしくお願いいたします。

千葉フィルハーモニー管弦楽団

第65回演奏会

65th concert thumb

日程:2020年1月26日(日) 13:30開演(12:45開場)
会場:習志野文化ホール
指揮:金子 建志
演目:

  • ベートーヴェン/「レオノーレ」序曲 第3番
  • ワーグナー/「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死
  • マーラー/交響曲 第5番

当日券あり(全席自由: 1000円)

前売券販売所:

  • 習志野文化ホール(TEL 047-479-1212)
  • 伊藤楽器 北習志野(TEL 047-465-0111)

新しい世界への出発、再び

今、ちょっとした「マラ5」ブームが起きている。この秋から冬にかけて、在京プロオケや外来オケがこぞってマーラー5番を取り上げるのだ。マーラーの交響曲第5番、言うまでもなく指揮者やオーケストラ、そして聴衆にとっても、簡単な曲ではないはずだが、今や当代きっての人気曲である。しかし、そうなったのはつい最近のことで、例えば50年前はマーラーはかなり特殊な作曲家で、その交響曲第5番など、全曲を生演奏で聴いたことのある人は世界的にもちょっと珍しい存在だった。それが「マーラー・ルネサンス」によって一変するのだが、日本において、その一翼を担ったのが作曲家・評論家として知られる柴田南雄である。年季の入ったファンの方には、黄色い表紙の岩波新書『マーラー』を手に取られた方も多いだろう。今の水準からすると簡単な概説書程度の情報量かもしれないが、ネットなどもちろんなかった当時、一般の音楽ファンがマーラーについて信頼できる情報を得ようとするならば、それは必ず手に取った本であった。

その後、マーラーを取り巻く環境はさらに激変する。日本のオケも、外来オケも、競ってマーラーを取り上げるようになった。それは、演奏者がその魅力に気づいたからでもあったが、聴衆がマーラーを聞く「耳」を持つようになったということも大きく影響している。音符の洪水、感情的な音の激流、ただ単にそれらの音を浴びるだけではなく、マーラーが仕組んだ仕掛け、それに留まらず譜面の差異、演奏者の細やかな意図など、そういったものを聞きとめる「耳」。そんな「耳」を持つ聴衆がいて初めて、マーラーの音楽は真に享受されるようになった。そして日本において、そんな聴衆を育てた存在が、当団指揮者の金子建志であることは、多くのクラシック音楽ファンが認めるところだろう。

金子建志と千葉フィルがマーラーの交響曲第5番を演奏するのは今回が3度目となる。最初は1989年、昭和最後の日。2回目は2002年、21世紀が始まってまだ幾ばくも経っていない頃だ。意図したことではないのだが、なぜか時代の節目に演奏してきた。そして2020年。この今この時が、変わりゆく時代の節目にあることは、誰もが少なからず感じていることであろう。マーラーは、不安を持ちながらも、新しき音楽を作り、それにより、紛れもなく新しい時代を準備した人だった。そのマーラーの音楽が、今、こんなにも求められているのは、決して偶然ではないはずだ。この演奏会ではまた、ベートーヴェンやワーグナーという、マーラーに至るまでの「系譜」が取り上げられる。そこから聞こえてくる音と、その時代。

系譜といえば、柴田南雄は金子建志の師にあたる。柴田を引き継ぎ、日本にマーラーを聞く「耳」を、いや、マーラーを愛する聴衆を育て、そして当然、自身も深くマーラーを愛する金子建志。その金子の渾身の指揮に、千葉フィルが全力で立ち向かう。その演奏には、新しき時代の息吹が、きっと聞こえてくることだろう。

第64回演奏会

64th concert thumb

日程:2019年8月12日(月・休) 13:30開演(12:45開場)
会場:習志野文化ホール
指揮:金子 建志
演目:

  • コープランド/交響曲第3番
  • ドヴォルザーク/交響曲第9番「新世界より」

当日券あり(全席自由: 1000円)

前売券販売所:

  • 習志野文化ホール(TEL 047-479-1212)
  • 伊藤楽器 北習志野(TEL 047-465-0111)

受け継がれたものと受け継つがれなかったもの -アメリカ音楽の創出-

ボヘミア(チェコ)に生まれたドヴォルザークはヨーロッパで作曲家としての名声を確立した後、招かれてアメリカ合衆国に渡り、ニューヨークの地で作曲を教えることとなる。19世紀も終わりに近いその頃のアメリカ合衆国は、新興国として沸き立つエネルギーに満ち溢れていた。その地でドヴォルザークが作曲したのが、《新世界より》。この交響曲において、ドヴォルザークは必ずしも「アメリカ的」な音楽を書いたわけではないが、「アメリカ的」な音楽を捜索する際の一つの方法論を示す。

そして20世紀。2回目の世界大戦が終わるころには、アメリカ合衆国は政治的にも経済的にも、ヨーロッパ諸国を差し置いて世界の最強国に躍り出る。ここで必要とされたのが「アメリカ的」な音楽だった。クラシック音楽における「アメリカ的」な音楽とは?その問いに真正面から挑戦したのが、アーロン・コープランド。実は、コープランドはドヴォルザークの孫弟子にあたる。ドヴォルザークの教え子が、コープランドの作曲の先生だったのだ。しかし、聞けばすぐにわかるように、ドヴォルザークの音楽とコープランドの音楽は趣を全く異にしている。コープランドはドヴォルザークからの教えを受け継がなかったのか。しかし、確かに受け継いだものもあるだろう。受け継いだものと受け継がなかったもの、伝統と革新。クラシック音楽という、ヨーロッパからの深い流れに乗りつつも、コープランドが新たに創出しようとした「アメリカ音楽」とは―。

2019年1月に《レニングラード》で習志野文化ホールを興奮と熱狂で満たした金子建志と千葉フィルが、ロシアから一転、今度はアメリカものに挑む。特にコープランドでは、近年になって再評価が進む原典版エンディングでの演奏となる。コープランドとドヴォルザークという、相反すると思われる二つの交響曲を続けて演奏するという、このスリリングな試み。ロシアからアメリカへ。今度の千葉フィルもまた、聞き逃すことが出来ないだろう。

第63回演奏会

63rd concert thumb

日程:2019年1月12日(土) 18時開演(17:15開場)
会場:習志野文化ホール
指揮:金子 建志
演目:

  • チャイコフスキー/大序曲「1812年」
  • ショスタコーヴィチ/交響曲第7番「レニングラード」

当日券あり(全席自由: 1000円)

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前売券販売所:

  • 習志野文化ホール(TEL 047-479-1212)
  • 伊藤楽器 北習志野(TEL 047-465-0111)

ロシア、故郷は音楽とともに

今でこそクラシック音楽に占めるロシア音楽の存在感は大きなものがあるが、実はロシアのクラシック音楽が本格的に始まったのはちょうど19世紀に入った頃からで、その歴史はそんなに長いものではない。しかし、独特の才能達が現れロシア音楽の豊かな土壌を育み、そして遂に西欧の大作曲家に引けを取らない天才が現れ、ロシア音楽の「西欧に追いつき追い越せ」の時代は終わりを告げる。その天才がチャイコフスキー。《1812年》はナポレオンのロシア遠征とフランス軍の敗北とロシアの勝利を華やかに描いたチャイコフスキーの作品の中でも最も有名な作品の一つ。そして20世紀になって現れた天才、ショスタコーヴィチ。《レニングラード》交響曲は第二次世界大戦時、ドイツ軍に包囲されたショスタコーヴィチの故郷、レニングラードの街に捧げられた。砲弾が降り注ぐ街に鳴り響く交響曲。豊穣な文化と芸術を持つロシア。ロシアの人々は、故郷を愛し、そして音楽を愛した。たとえ命の危機が迫る戦場であっても。ロシアにとって音楽とは、そして芸術とは。

おなじみ金子建志と千葉フィルが今回はロシア音楽に挑む。両曲とも戦争にまつわる曲であるが、無論それだけに留まるものではない。その音楽の奥深くに秘められたものは…。

2019年1月、習志野にロシアの魂が鳴り響く。

第30回サマーコンサート

30th summer concert thumb

日程:2018年7月29日(日) 13:30開演(12:45開場)
会場:すみだトリフォニーホール
指揮:金子 建志
演目:

  • バーンスタイン/キャンディード序曲
  • マスネ/組曲第7番「アルザスの風景」
  • R.シュトラウス/アルプス交響曲

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前売券販売所:

1918~2018 100年の時を超えて

1918年、ロシアからの移民の子としてバーンスタインがアメリカ合衆国で生まれたちょうどその頃、父祖の地では第一次世界大戦がようやく終幕を迎えようとしていた。第一次世界大戦はヨーロッパを血みどろの地獄と変えた。大勢の人が大勢の人を殺し、クラシック音楽が生まれ育った環境も木っ端みじんに砕け散った。その第一次世界大戦が猖獗を極める1915年、戦場で多くの若者が殺し合っているさなかに初演された《アルプス交響曲》。単なる交響詩に留まらない内容を持つ、リヒャルト・シュトラウスが自信を持って発表したこの「交響曲」に、当時の人々は何を聞いたのか。時代は遡り、第一次世界大戦に繋がるフランスとドイツの遺恨を生んだ普仏戦争。その戦争に従軍したマスネはフランス・ドイツ国境のアルザス地方の情景を音楽に描いた。《アルザスの風景》、牧歌的な19世紀。

その牧歌的な19世紀から、20世紀に入って人類は変貌した。芸術のあり方も変わった。そして、第一次世界大戦が終わって100年となる2018年。

2016年夏にマーラーの《復活》で、すみだトリフォニーを感動の響きで満たした千葉フィルが、再びすみだに登場!今回は《アルプス交響曲》という、金子建志がもっとも入れ込む作曲家の一人であるリヒャルト・シュトラウスの大作をメインとした超重量級プログラム。同じく金子建志がこよなく愛する音楽家、バーンスタインの《キャンディード》序曲、千葉フィル木管の妙技が堪能出来るマスネの《アルザスの風景》と、他のプログラムも聞き逃せない。100年の時を超えた響きに、21世紀の私たちは何を聞くのだろうか。

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