ブラームス 交響曲第2番 ニ長調 作品73

 

Ⅳ楽章 ニ長調 2/2拍子 ソナタ形式

生気に富んだフィナーレ。第1主題は、素早く動き回るような前半部⑮aと、宗教的な「ロマネスカ主題」を内在した後半部⑮bから成る。これをトゥッティが暴力的なまでの唐突さで突き破るあたりは、破天荒。

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弦による⑯は、ブラームスならではの雄大さ。

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⑰も『隠れ変拍子』で2/2拍子の中に、「5/4拍子→3/4拍子」というリレーが仕組まれている。

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展開部では、雲間から光が射すような⑱が印象深い。これは⑮bとして圧縮されていた「ロマネスカ主題」が本来の宗教的な祈りとして顕れたもの。

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再現部は一段とスリリングに盛り上がってゆくが、最後は勝鬨を思わせるようなファンファーレ⑲で、華やかに結ばれる。

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